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イヌとキジと猿

イヌとキジと猿は、鬼ヶ島に行きました。
では、その報酬は何であったか?

こたえはご存知の通り“きび団子”。

きび団子を調べてみると、とってもヘルシーなお菓子であることがわかります。
特にダイエット中の方(動物?)には良いのかも知れませんが、今から鬼と戦いに鬼ヶ島に行くイヌとキジと猿には栄養価が不足しています。

また、これら三匹の動物は、頭の良い動物と捉えられています。
で、あればなおのこと、きび団子から得られる摂取カロリーと、鬼と戦う消費カロリーを比較すればきび団子を貰って鬼ヶ島に行くのは得策とは思えません。

いくらお腹が空いていたとしても、きび団子につられて鬼ヶ島に行くなどと言うことは考えにくいはず。
そもそも、きび団子ひとつで鬼と戦うなんて、あまりにもリスクが大き過ぎるぞー。
このぐらいは、この三匹の動物ならすぐに想像できたはずでしょう。

「いや~、桃太郎さんと一緒に鬼ヶ島で戦いたいのはやまやまですが、ちょっと所用がありましてね。へへへ。。。今回は遠慮させて頂ければ・・・。あ、そうそう、向こうでナマケモノさんがのんびり暇そうにしていましたから、何なら私の代わりに鬼ヶ島に行くようにお声がけしてきましょうか・・・」
桃太郎は三匹の動物にこんな応対をされてもおかしくないシチュエーションではないでしょうか。

なのに、三匹の動物はきび団子と言う報酬だけで、桃太郎に付いて行き鬼と戦った。

それは、なぜか?

「あいつら(鬼)、ダメですよ。人里で金品強奪していくなんて。ぜったい許せないですよ。えっ?桃太郎さん、鬼ヶ島に行く?鬼退治をする?行きましょうよ、僕は付いて行きますよ。ぜひ、立派に戦って見せますよ。ぜひ、連れて行ってくださいよ!」

きび団子と言う報酬ではなく、桃太郎の志(こころざし)に賛同して鬼退治に行く・・・。
これこそ、真のリーダーシップではないでしょうか。

組織の中では上意下達です。
基本的に部下は上司の指示命令に従わなくてはなりません。

でも、信頼できる、尊敬できる、将来は桃太郎さんみたいになりたいなぁと思われる上司の基でなら、部下はヤル気もモチベーションも上がります。

もちろん、現実社会の上司と部下の関係はこんなに簡単ではありません。
報酬だって大切です。
でも、尊敬できる上司や同僚と一緒に働きたいと思っている部下も大勢います。

リーダーシップの基本は、まず部下や後輩から尊敬されること。

信頼され尊敬されて、周囲に良い影響を与える上司や先輩。
こんな人が自分の上についているなら、付いていきたいと思う人は必ずいると、私たちは信じて研修を行っています。

※おことわり※
桃太郎の話しには諸説あり、初期の物語にはきびだんごは登場しないという説もあります。
また、現在のきびだんごとは別物である、成分は違っていることも歴史書の中で述べられています。

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この記事を書いた人

1962年生まれ。大手旅行会社でセールス、外資系企業でマーケティング、人材教育会社でキャリアコンサルタントを経験後に独立起業。管理職を始めとした階層別研修と、部下指導、問題解決、ロジカルシンキングなどのスキルアップ研修の企画運営を行う。起業後20年間で33,000名以上のビジネスプロフェッショナル人材の育成に貢献してきた。
・1級キャリアコンサルティング技能士
・国家資格キャリアコンサルタント
・職業紹介責任者、他、資格多数保有

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