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ケーススタディのテーマ設定はあえて非日常の設定にしてみる

演習で使用するケーススタディやロールプレイングのテーマ設定は、新入社員や若手社員の場合は業界に近いケースを。中堅社員から上層部の研修では、なるべく自社の業界や日常と異なるケースを利用します。

研修の中でケーススタディと呼ばれるカリキュラムがあります。

ケーススタディとは講義やディスカッションなどを行った後、カリキュラムで学んだことをキチンと理解できているか?職場に落とし込めるか?応用がきくか?などの検証とトレーニングのために、現実にありそうな模擬ケースを作成して個人ワークやグループワーク、グループディスカッション、ロールプレイングなどを行いながら問題解決を目指す演習のこと。

この演習が必要とされるのは、マネジメント研修や管理職研修、リーダーシップ研修、問題解決力向上研修、交渉力向上研修、営業研修など、アタマではわかっていても、イザその場になると学んだことがキチンと職場実践できるか不安だ、実際にこの場でやってみる必要がある・・・と思われるカリキュラムの場合です。

そこで、クライアントからよく受けるリクエストが「ケースの内容は、普段の現場に近いテーマにしてくれませんか?」と言う依頼です。

まず、新入社員や若手営業社員の研修などでは、自社商品やサービスを知るためにも取扱商品や業界が近い設定でケースを作成します。
また、ロールプレイングでも極力業界やシチュエーションの近い設定をするほうが効果的。

しかし、中堅社員や管理職の場合はこの限りではありません。
研修で使用するケースには限界があるのです。

まず、研修会社や講師がドンピシャで、そのクライアントにはまるケースを作ることは至難の業。
クライアントの研修担当者と一緒になって作成することも可能ですが、時間的な制約もあるでしょう。
なにより、受講生にとって全然違うシチュエーションや業界のケーススタディやロールプレイングは効果的なのです。

日常的によく知っている業界や業務でのケースは、受講生にとって慣れたシチュエーション。
当然、その対処方法もよく知っているので、研修で学んだことより普段自分が対応しているやり方の方がうまくいきます。

また、ケースの穴(ほころび)もよく見えるため「実際には、こんなシチュエーションは発生しないよ」とか「こうすれば、いいんだ」と斜に考える受講生が出てくるのです。
しかし、日常的に慣れていないケースは、内容を読み込んだり、考えたりしなくてはなりません。
普段の『力業(ちからわざ)』が通用しないのです。

それでも、よくできる受講生はちゃんと学んだことを意識して非日常のケースに取り組み一定の成果を出してきます。
また、その思考や行動がほかの受講生にも影響を与えることができるのです。

非日常の世界。これこそ、集合研修でしか経験できない学びの世界なのです。

もし、研修を社内の講師で実施しているのであれば、ケーススタディやロールプレイングの設定は、あえて非日常の設定にしてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

1962年生まれ。大手旅行会社でセールス、外資系企業でマーケティング、人材教育会社でキャリアコンサルタントを経験後に独立起業。管理職を始めとした階層別研修と、部下指導、問題解決、ロジカルシンキングなどのスキルアップ研修の企画運営を行う。起業後20年間で33,000名以上のビジネスプロフェッショナル人材の育成に貢献してきた。
・1級キャリアコンサルティング技能士
・国家資格キャリアコンサルタント
・職業紹介責任者、他、資格多数保有

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