何のために?はモチベーションに大きく繋がります。
そして、何のために…があるとブレることがありません。
「何のために」は物事を前向きに、ポジティブに、積極的に行動するためには必ず必要な源泉となる言葉だと考えています。
ところが、最近の新型コロナウイルス対策による従業員教育の場において、この「何のために」が明確な研修やセミナーと明確でない研修やセミナーとがはっきりとしてきました。
クラスター発生の原因になりやすい研修やセミナーも、感染のリスクを考えれば中止や延期があって当然でしょう。
また、リアルな対面方式の研修ではなくオンラインによる研修やセミナーへの切り替えも選択肢のひとつです。
特にオンライン型リモート研修やセミナーであれば、その運営方法も既存のリアル型対面研修とは大きく異なるのですがが「何のために」が明確でない研修とセミナーは既存研修をオンラインに乗せ換えるだけの対策となっているのがほとんど。
既存のリアル対面型研修とオンライン型リモート研修は、まったく別物。
伝達媒体が直接声による音声から通信による伝送に変わるだけではありません。
現在(2020年)の技術と私たちの慣れから言うと、研修の所要時間は3~4時間程度が限界。
肉眼でスクリーンに映し出された投影用のパワーポイントデータであれば気にしなかったアニメーションも、画面越しではつらい、受講生数が多いのにパソコンから動画を配信して、それを一斉に受講生が視聴すれば映像や音声の遅延が起こりがち…
こんな特徴を踏まえれば
「内容は昨年と同様でOK。今まで9時から5時まで(研修を)やっていたので今年はそれをZOOMでお願い」
では、効果があがりません。
「何のために研修やセミナーを受講するのか、させるのか?」
を明確にすれば、既存の価値観を一度セロベースにして、6時間のセミナーは2回に分ける、一度の受講生数は20名までにする1時間に一度は休憩を取る…などの運営の根本的な変更も考えなくてはなりません。
何のために研修やセミナーを実施するのか?
そのやり方で思うような効果はあがるのか?
過渡期だからこそ既存のやり方をゼロベースで見直して、クライアント、受講生、研修会社、講師の4者がお互いの立場から「従業員の更なる知識の習得とスキルの向上で明日からの行動変容につなげる」ことができるような有意義な時間を作っていきたいものですね。