気に入った講師と出会えたら、「次回も、この先生にお願いしたい」と思うこともありますよね。
また、講師にとっても「ぜひ次回も・・・」と指名されることほど、講師冥利に尽きることはありません。
講師には一番うれしい言葉ではないでしょうか。
階層別研修であれば、新入社員研修は〇〇先生、主任・係長研修は△△先生、管理職研修は□□先生と言うように担当講師を分けて依頼することが可能です。
その反面、悩むことが一つの属性の受講生を数年にわたって数々の研修を受講させながら『らせん状に育成するプログラム』のケース。
つまり、新入社員研修や新入社員フォロー研修の後に、半年毎にコミュニケーション研修→ロジカルシンキング研修→ディベート研修→リーダーシップ研修→OJTリーダー研修→新任主任研修・・・のように、いろいろな研修を受講させる場合です。
前述の通り、研修ごとに講師を変えれば良いのですが、ひとりの講師にすべての研修を担当してもらえば、何度も講師と受講生が顔を合わせるため、受講生の成長を観察してもらえることも可能ですし、受講生個人の向上点が時間の経過とともに克服されているかどうかも分かります。
また、研修担当者としても毎回講師が変わるより、気心の知れている講師に来てもらえば安心感も高いことでしょう。
このような希望がある場合、最初の講師選定の時に研修会社に対して「ヒューマンスキル(対人関係力向上系)研修と、コンセプチュアルスキル(思考力向上系〈概念化能力〉)研修の両方に対応できる講師をお願いしたい」と依頼してみてください。
通常、講師はなにかしらの得意分野を持っており、得意分野の研修を水平展開して各研修のカリキュラムを作ります。
しかし、中にはその分野の専門家ではないものの、難しい内容も“要約して分かりやすく伝達することが上手な(=これをデリバリー・スキルと言います)講師”が居られます。
このタイプの講師は専門分野にとらわれず、あらゆるジャンルの研修に対応します。
専門性がないのは不安・・・と言われるクライアントも居られますが、オールマイティに研修をこなすことができる講師は、過去にクライアントから「こんな研修をしてもらえませんか?」と依頼されて、なおかつ、その研修にひと通り高評価をもらっているハズ。
ある意味、依頼された案件に果敢にチャレンジするとても勉強家の講師、その分野の専門家にも負けないレベルの研修を行える講師・・とも判断できます。
過去の研修では毎回特定分野に専門知識のある講師を依頼していたが、その分野での高い専門性までもを必要とせず、基本的なことをキチンとわかるように教えて欲しい・・・
このような要望であれば、従業員のスキルアップを得意とするオールマイティ型の講師に育成をお願いするという選択肢を考えてよいかもしれません。