初めて研修会社に依頼して外部講師による研修を実施するとき、一日(終日)研修の場合に、「ハテ?講師のお昼ごはんはどうしたらよいのだろう…」と迷うこともあると思います。
講師のお昼ごはん問題は、外部講師による研修に慣れているクライアントにとってはあたりまえの対応なのですが、初めて研修会社に依頼して社内研修を実施するクライアントにとっては、まったくわからないことですね。
まず、一日研修における研修講師の昼食のパターンは大きく3つ。
その一 講師に外食をお願いする(費用は講師の自費負担)
その二 講師と一緒に人事担当者や研修担当が同行して外食する
その三 講師用にお弁当を用意する
主に、この3パターンのどれかになると思われます。
まずは、その一、講師に外食をお願いするパターン。このパターンは無い訳ではないですが、あまり多くはありません。どちらかというと、一年間に帯で何回もその講師に来てもらって研修を行うなど、シチュエーションが限られている場合が多いようです。確かに毎月一回、同じ研修受講対象者に数年間かけて、何度も講師に来てもらって研修実施するといったような場合、毎回の昼食を会社側が準備したり会社側が支払うのは、負担が大きいかもしれません。また研修会場周辺に適度な数の昼食場所がある、行列にならない、給仕が早いなど、ある程度の都心部で条件が揃うのであれば、講師も昼食場所の選定に困らず、資料修正など昼食時間を有効に使えるために、喜ばれることも多いようです。また、緊張度の高い講師業にとって、しばらくの時間、研修会場を離れられるという精神的メリットもあるでしょう。
ただし、このパターンは上記のような条件が揃っており、講師が会場周辺の地理や土地勘がある場合の話しであって、土地勘のない会場で、昼食場所を探しあるくのは時間的に避けたいのが本音。また、事前に講師との打ち合わせの時に「昼食は自分(講師)で食べてください」とは、初対面ではなかなか言い出し難いと思います。
そんな時に、その二のパターンもあります。これは、クライアントの研修担当者が講師と一緒に外食同行するケース。講師も、一時研修会場を離れて気分転換できる、土地勘のあるクライアントと同行なので昼食場所の選定(例えばメニューが豊富、給仕が早いなど…)に時間を取られないなどのメリットがあります。クライアントの担当者も、昼食時に「当社の受講生はどんな感じですか?」と聞くことができたり、諸々の研修情報を講師から聞くことができるメリットがあります。以前、地方のクライアントの社員研修を毎年依頼されていた時は、人事執行役員の方が毎回自家用車で、近隣の喫茶店に送迎してくれました。こうしてもらえると講師としては助かります。このパターンにおける講師の昼食代負担ですが、おおよそ、8割ぐらいのクライアントが講師の昼食代も負担しているように思います。
次に、その三「講師にお弁当を用意する」パターン。
主に、研修会場である会社が交通不便なところにあり、近隣に食事をするお店がない場合。また、土曜日の管理職研修であるため、近隣のお食事処が定休日であるケース。受講者全員が会社支給のお弁当である場合なども、講師の方もお弁当で…ということはよくあります。
この“全員お弁当”のパターンの時は、お願いがひとつ。
できれば、講師の昼食場所として講師控室(応接室など)のご準備をお願いします。
午前中に講師と受講生がずいぶん砕けた関係になればよいのですが、講師が受講生と一緒に研修会場でお弁当を食べることを嫌がる講師もおられます。せめて、昼食時間だけは教室から解放されて午後からの研修準備やデータの収集、メールの送受信なども行いたいのがホンネ。
あと、できれば受講生と同じ、ほっ〇ほっ〇亭のお弁当ではなくて、ワンランク上のお弁当や仕出し弁当だと少し気分も上がります(笑)
お弁当の中身やランクで午後からの研修が変わることはありませんが、講師も人の子。
たかがお弁当、されどお弁当。少しだけ講師のモチベーションをあげる対応をしてくれると嬉しいものです。
