研修後の懇親会にて。
入社半年のフォロー研修が終わった後に、懇親会にお呼ばれしました。
若手社員が60名に加えて、人事の育成担当者から責任者、それに役員の方まで参加の大所帯の懇親会。
今年は会場近くの日本料理屋さんの大広間でこの時期に嬉しい「鍋」料理です。
時間通りに全員が揃って、イザ乾杯!の段になると、まずはビールで・・・となるところでしょうが、このクライアントの場合、おもむろに全員が鍋の横にある茶色の液体の入ったピッチャーに手を伸ばし、その液体をお互いのグラスに注ぎ始めたではありませんか・・・・
その茶色の液体、てっきり鍋料理の出汁(だし)だと思っていましたが、液体の中身は『ウーロン茶』。
実は60名の若手社員の中に、ひとりだけ“未成年”が居ました。
だから新入社員も人事次長も役員の方も、最初の乾杯はウーロン茶なのです。
通常、乾杯ってビールですよね。
ときどきビールを飲めない人はビール党の人達から「乾杯ぐらい、ビールでええがな…」とか「最初のひとくちぐらい、ビールで我慢したらどうなの…」なんて言われながら、ちょっと肩身の狭い思いをしてカシスオレンジを頼んだり、ウーロン茶を頼んだり。
でも、大多数のアルコール派が、たったひとりの人の気持ちを思いやって行動する…、それも次長も役員もその他エライ方々全員です。
どうですか?イイ会社でしょ。
講師としても、こういう会社は応援したくなりますよね。
ひとりは万人のために、万人はひとりのために。
よく、こういう標語を掲げているクライアントもありますが、本当にこの言葉を実践するとなると具体的にどうしてよいのかわかりません。
まずは、少数派のために大多数が思いやる…、乾杯のビールをウーロン茶で始めてみる…、こんなところから始めてみてはいかがでしょうか。