昨今はパワーポイントデータを見せながら研修を進行するケースが大多数と言ってよいでしょう。
そこで気になる点が、スクリーンの大きさに対する投影用データの大きさとの関係性です。
会場のスクリーンが大きいと、人間の心理としてどうしても最大限に使いたいもの。
その場合、横幅を最大限に合わせるのが通例ですが、そうなると当然のことながら左右幅に比例して“上下幅も大きくなる”訳。
スクリーンの高さはある程度限度があるので、横幅が広くなった分投影データは下方向に向かって大きくなります。
時には立っている講師の腰より下にも投影用データの下部が映っているケースもあります。
こうなると最前列に着席している受講生以外(つまり二列目以降の受講生)は、前に座っている受講生の後頭部でスクリーの下方が見えません。
このようなセッティングの場合は講師がスクリーンデータを説明をしていると、後方の受講生が体を左右に動かして、なんとか前列受講生の後頭部の隙間からスクリーンの下部を見ようと努力している姿が散見されます。
スクリーンは投影部分(通常は白色の反射版)をすべて使う必要はありません。大切なのは、横幅ではなくて“上下幅”。
プロジェクターをセッティングするときは、最後部の受講生席に着席して、無理なく投影用の再下端のデータ観れる最下端を確認しましょう。
目安としては、ホワイトボードや黒板の下端より上に投影するのが理想です。
当然のことながら、パワーポイントのデータは小さくなりますが、それで文字が読みづらいのならばフォントの大きさの方が問題です。
最近流行りのメイリオやMeiryo UIのボールドであればフォントは28あれば、なんとか後方席からでも文字を読むことが可能。
フォントを大きくして1枚当たりの情報量を少なくすれば画面はさほど大きくしなくても大丈夫です。
当社ではパワーポイントデータを作成するときに、フォントの大きさだけでなく会場が上下幅が調整できない吊り天井型プロジェクターであることなども想定して、パワーポイントの画面下1/4は黒画面にし、そこにはデータを入れないように工夫しています。
まずは、受講生ファーストで考えることが重要ですね。