二週続けて、大学でのお話しです。
2020年度の大学の授業は、オンラインで行うことが主流になってきました。
Zoomを使って教授や講師は自宅から授業を実施します。
当然のことながら先生は顔を見せて、時には画面共有でデータを出しながら一生懸命授業を実施。
その授業を見ている学生は画面越しに頷いたり、つまらなそうにしたり…ではないそうです。
その理由は「ほとんどの学生は、画面オフ、音声オフなのでこちらの講義を聞いて理解しているのか、そうでないか全然わからない」とのこと。
その昔、大学の講義は大教室で教授が自分の著書をひたすら朗読していた時代がありました。
学生が寝ていようと聴いてなかろうと学生の反応などはお構いなし。
学生も出席単位のためだけに授業に出ている(実は、私もそうでした…)など、当たり前の光景。
しかし時代が変わり、最近の先生は教えることに一生懸命。
PowePointのデータを投影して授業内容を視覚化したり、授業をエンタテイメント化したりして、あの手この手で学生のモチベーションを高めます。
しかし、この努力も新型コロナウイルスによるオンライン授業であっと言う間に過去のものになりつつあるようです。
学生の名前だけが表示された真っ暗な画面に向かって100分間の授業を行えば、先生だってモチベーションは大きく下がります。
知人に聞いた話では、その状況に業を煮やしたある教授が、授業が終わりに近づいたころに「今から1分間の猶予を与えますので、1分以内にミーティングルームから全員退出してください」と言ったそうな。
「退出した学生は出席。1分以内に退出しなかった学生は欠席にします!」
と言ったにも関わらず、数名の学生はミーティングルームから退出せずに画面に残ったままだったとか(つまり、退出しなかった学生は画面の前に居なかったので教授の指示を聞くことができなかった…という訳)。
やり方の是非は別にしても、講義を聴いているのかいないのかさえ分からない授業。
これって、本当に意味があるのかどうか・・・
退出したら、出席。退出しなかったら欠席。
これも、これからのオンライン授業を行う上であたりまえの大学風景になるのかもしれません。