リモート研修やオンラインセミナーも定着化してきて、いろいろなことがスタンダード化されてきました。
例えば、受講生の視聴場所で言うとウェビナー機能で講師とやり取りがない場合は自分のデスクにてイヤホンで視聴。
受講生が講師とやり取りをする社内研修の場合は、応接室や会議室で参加するなど。
これは、講師の声はイヤホンで聞こえるものの、いざ話すとなると周囲のことを考えて個室で‥という判断になるからでしょうか。
もちろん、テレワーク中に研修参加される方は自宅で受講となるでしょう。
ちなみに、こちらから画面を通して拝見する限り、モバイルワークとしてカフェなどで受講される方は少ないように思えます。
カフェなどの外出先はPCなどの作業環境としては良いのでしょうが、情報のやり取りをする研修やセミナーの受講場所としてはあまり適さないのかもしれませんね。
反対に情報を発信する先生側は?
緊急事態宣言下でオンライン授業を強いられている大学の場合、個室のある教授は学校までお越しになる教授と自宅からの講義の方の両方が。
構内に個室がない外部講師の方々は自宅からの発信とならざるを得ないようです。
これに対し企業研修やビジネスセミナーの場合、当初は自宅から情報発信する形の講義依頼もありましたが、徐々に研修会社やクライアントの会議室やスタジオルームから発信するケースに移行してきたように感じます。
これは、ひとつに通信の安定性の問題。
講師自宅の通信環境が研修情報を発信する最適・最速とは限らず、研修中に通信障害が起こる可能性が高いことが挙げられます。
例えば画面共有時にPowerPointでスライドショーを使ったり、動画を流して視聴する…などの時に発生する通信障害は重大です。
動画視聴時の通信障害は動画を視聴した後に、この動画をベースにした討議をブレークアウトで実施するケースも多いので、致命的な結果となります。
他にも、研修の情報発信側は『複数のPCやモニターが必要になる』などのハード面に加えて、オンラインになってからは以前と違って遥かに人手と手間がかかるようになったため、講師にスタジオまで来てもらって『サポートメンバーも加えて複数の人員で対応しなくてはならない』ことが大きな理由でしょう。
人流抑制やステイホームと言われている昨今では、少し逆の流れかもしれません。
講師が研修会社やクライアント先に出向いて、講義をする理由。
あとは、心理的な要素でしょうか。
「受講生である社員が出社して研修受講するのに、講師の先生は自宅から講義なんだ…」という声があがるんです…
とあるクライアントの研修担当者様から。
確かにいくらバーチャル背景と言えども、自宅から発信する講義と、クロマキースクリーンを前にPowerPointの画面を合成して複数台のカメラをスイッチャーで切り替えながら進める講義。
内容はともかく、発信力で差がつくと研修やセミナーの“価値”にも大きな影響を与えるのは、理解できるような気がします。