クライアント評価の高い実力派講師はコンペ案件の選考に同席することを嫌がります。
クライアントからすると、講師は大事な選考ポイント。
できれば、出講してくれる講師を観てから選考したいと思うのは自然な感情です。
また、研修会社も自信のある講師を選考の場に連れていきたいと思っています。
講師の中には選考段階から研修に介入する方が、後々話を進めやすい、講師もクライアントをみておきたいし研修担当者と会っておきたい。
また、お話を頂けた案件はご縁なので、受注の可能性や講師料に係わらず受ける・・・という思考の講師も居られます。
しかし、(研修会社と講師の関係性に大きく左右されますが)そもそも、基本的に人気の実力派講師は確定していない選考中の案件に同行する時間的な余裕がありません。
また“研修講師は研修の場が舞台”と考えているため、研修担当者には大変失礼ながらも「短時間の選考の場で、はたして講師力量が本当にわかるのか?」「研修担当者が、本当に講師の力量を選定するちからがあるのか?」と訝ったりするプライドの高い講師も居られます。
さらに決定的な理由として、コンペ中と言うことは研修会社の受注金額が決まっていないということ。
つまり研修会社も講師に発注する講師料が決められない・・・と言うことになります。
講師サイドからすると時間を割いて同行して、選考されて、挙句の果てに失注。
仮押さえしていた日程もすべてリリース。
もしくは受注しても非常に安い金額で研修会社から依頼を受ける・・・と言うことになります。
そのため、忙しい実力派講師が未確定コンペ案件に同席を嫌がるのも当然と言えるでしょう。
それでもコンペで講師面接をしたいのであれば、時期的には遅くても研修実施の一年前で研修日程、研修時間、研修テーマ、受講対象者が決まっており、発注価格のガイドラインも研修会社に連絡済み。
あとはカリキュラムと講師の持つコンテンツ次第で・・・と言うレベルまで研修概要を決めておきましょう。
実施が一年先だと日程的に講師にも余裕がありますし(もちろん、一年先の日程が決まっている講師も数多く居られますが)、決まる確率の高い案件であれば実力派講師も薬指が動くはず。
逆に、もし数か月先の実施で一番安い見積りを出した会社に依頼しようと考えているのであれば、実力派講師はやって来ません。
そもそも、金額だけで決めるのであれば、講師と会う必要もないと言えるかも知れませんね。