研修は必ず終了時間キッチリか、5分程度前に終了します。
17:00終了時間の研修の場合、16:30を過ぎたころから受講生はチラチラと教室内の壁掛け時計を見始めます。
また、腕時計をみる回数も増えてきます。
受講生は、はやく研修を終わりたいのです。
では、終了時間を過ぎても研修を続けているとどうなるか。
終了予定時間をすぎても研修を続けていると、その瞬間から一気に受講生のモチベーションがダウンします。
研修に集中するどころか「早く終わってくれないかな」「いつまで、やるんだろう」とそわそわしはじめ、とても研修に集中するどころではありません。
これは研修に限らず、セミナーや講演も同じで、終わりが後ろに延びると“いつもの仕事の延長”になってきます。
受講生に「昼食時間を45分にして、キッチリ17:00で終了する研修と、昼食時間を60分間しっかりとる代わりに15分程度終了時間を延ばす研修とどちらが良いですか?」と、尋ねると、ほぼ間違いなく前者を選びます。
つまり受講生は昼食の休憩時間よりも研修の終了時間を重要視していることがわかります。
研修やセミナーを15分前に終了しても、逆に15分延長しても受講生が吸収する学びの量はあまり変わりません。
講師は志がたかく、またサービス精神が旺盛な人が多いので、どうしても「もっと、伝えたい、もっと学んでほしい」と言う気持ちの表れで、研修が後ろに延びる傾向があります。
また、事務局の中にも「ウチの従業員はいつも残業に慣れているので、終了時間は後ろに延びても構いません。先生のご自由に・・・」と言う方も居られますが、これは厳禁。
上手な講師は途中で時間調整しながら、ドンピシャで5分前に研修を終了して残り時間でアンケートを書かせます。
このあたりも講師の腕の見せ所。
学びは『終わりよければすべてよし』のことわざ通りなのです。