3S(スリーエス)と呼ばれる中小零細企業の苦手な“採用・宣伝・社員教育”。
中小企業にとって、どれもお金のかかる頭の痛い3Sの中で、特に社員教育は効果が不透明、育成には時間がかかる(その間に退職してしまう)、長期間の育成は費用対効果が悪い…などの理由で、なかなか実施に踏み切れないのが実情です。
中には「なんで、社員教育なんてしなくちゃならないの?いいヤツ採ればいいじゃないの」と考えている経営者も少なからずおられるのかと思います。
しかし、思った様な人材が豊富に採用できて、定着し戦力化してくれて、放っておいても次の世代が育ってくれて、それが評判を呼び良い宣伝になる…
そんな善循環が回っているのならいざ知らず、実際には宣伝不足で良い人材が集まらないうえに優秀な人材から辞めてしまっているのが事実。
これでは、いつまで経っても悪循環のままです。
では、3Sのどこから手を付けていくのが良いのでしょうか。
わたしは、まずは『社員教育・人材育成』だと考えます。
確かに採用や宣伝はその費用対効果がショートタームで目に見えます。
それに引き換え、従業員の育成は時間がかかります。
しかし、育成に時間がかかるかどうかの大きなポイントは、実は「経営者が向上できるかどうか?」「社長が変われるかどうか?」にかかっているのです。
人は、「オマエは、変われ!」と言われても変わりません。
でも、経営者や上司が変わると、部下や従業員も変わります。
社長が変われば、社員も変わる。上司が伸びれば、部下も伸びる。
社員教育に手を付けると言うことは、社長や経営者自らも変わらなければ効果はありません。
従業員を育成すると言うことは実は社長にとって頭の痛いことだけではなく、『耳の痛い』ことでもあるのです。
しかし、そのことに気付けるのも従業員教育を考えるようになってこそ。経営者と一緒に従業員のスキルアップがはかれれば、おのずと優秀な人材が採用できるようになり、その人材がすばらしい宣伝もしてくれるようになるのではないでしょうか。