「セミナー中の写真撮影はご遠慮ください」
今でも、ビジネスセミナーでは冒頭のオリエンネーションでセミナー中の動画の撮影、録音は遠慮して頂くようにご案内をしています。
「できれば、あとから振り返りをしたいので映像として残しておきたい…」と言う受講生も居られると思います。
しかし、撮影の許可なく録画した動画や写真に他の受講生が映りこんでしまい、この映像をSNSなどにアップされては他の受講生に迷惑が掛かるので撮影は遠慮して頂いている次第。
映像での記録を遠慮して頂くもうひとつの理由がセミナーコンテンツを盗用される可能性があるからです。
一日のセミナーや研修を作るには膨大な時間と労力がかかっているのですが、これを簡単にコピーされてしまっては研修会社やセミナー講師には痛手です。
もちろん、配布するレジメやテキストなどの配布資料も同様にコンテンツがぎっしり詰まっている訳ですが、正直なところ紙媒体のコピーはあまり気にしていません。
もちろん、基本的に紙媒体には著作権があり二次利用は禁止なのですが、紙媒体の情報はあくまでセミナーや研修の内容を説明と解説しているだけのもの。
大切なのは『テキストの行間で何を話すか?伝えるか?』なので、紙媒体だけでコンテンツを盗用されると言うことは(演習やケーススタディ、演習やゲームなどのアクティビティを除いて)、あまり神経質にはなりません。
しかし、昨今のセミナーでは来場できない受講生のためにZoom等で配信することもあるので、オンラインで受講している方はレコーディングが自由に行えます。
オンライン受講生はレコーディングが自由、しかし来場して頂いている受講生には撮影・録画・録音禁止のお願いする…と言う不思議な現象が起きているのではないでしょうか。
では、今後のセミナーと研修風景のレコーディングはどうなっていくのか。
アプリやソフトにレコーディングの機能が付属しているのなら、研修会社や講師が、レコーディング機能は使わないでくださいとは言えないでしょう。
自分が自学自習するためにレコーディングするのなら自由に撮影や録画してください。
ただし、撮影したものを二次利用したり受講していない方にお見せするのはご遠慮くださいと言う案内に変わっていくのではと思います。
当社の研修は『互学互習』が基本なので、紙媒体でも映像でも「職場に戻れば、どんどん水平展開してください」とお伝えしています。
そのため、どのような状況になっても撮影や録音は問題ないのですが、新しい技術によって研修会社も講師も考え方を更に変化させていかなくてはなりませんね。