人間と同じように組織で行動する、アリ。
アリのコロニーでは、女王アリを筆頭に多くの働きアリで集団を形成しています。アリは童話の中でも働き者としてのイメージがあり、イソップ物語の中では、働き過ぎて死んでしまうほど勤勉なアリの話もありました。
しかし、実際にはその働きアリの集団には、働かない働きアリもいるのだとか。とても、けしからん存在なので、この働かないアリを排除して、働くアリだけのコロニーをつくれば生産性があがり組織としての効率化がはかれるのではないか?と、誰でも思いますよね。
ところが、働かない働きアリを取り除いて再び観察すると、あれほど働いていた精鋭のアリたちの中から、また働かないアリが一定割合で出現するそうです。
ビジネスの世界では、よく2:6:2の法則と呼ばれる現象がおこります。
組織メンバーを100としたときに、上位20%の高パフォーマー、その下に位置する60%のミドルパフォーマー。そして最下層にいる20%のローパフォーマーの2:6:2に分かれてしまう現象です。
そこで、組織としてのパフォーマンスを追求するリーダーは、組織目標を達成するために、最下層のローパフォーマー20%を排除することを考えてしまいます。
しかし、もし運よく最下層の20%を排除できても、、残った80%の社員の中から、また16%の高パフォーマー、48%のミドルパフォーマー、16%のローパフォーマーと2:6:2に分かれてしまうのだとか。
なぜ、この現象が起こるかというと、60%存在するミドルパフォーマーの下層30%のなかから、ローパフォーマーに一定数が零れ落ちるのが原因です。
逆の言い方をすると、ローパフォーマーが居たからこそ下層のミドルパフォーマーはミドルの成績を残せていたといえるでしょう。
つまり、「自分達の下にも、まだ怒られる社員が存在する=自分達は、目をつけられたりしないよう、怒られたりしないように頑張る」という意識がモチベーションとなって、平均的ではあるものの一定数の成果を残せていたのです。
最下層のローパフォーマー社員を排除しても、またミドルパフォーマーから最下層に転落する社員がでてくる。
もし、そうなのであれば、結局のところ研修などの手法を使って、なんとかローパフォーマーも含めた組織全体の底上げが必要になるといえそうです。
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